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オーストラリアの新型コロナワクチンに関する現状と僕がまだ打たない理由

コロナ(COVID-19)

新型コロナに関する情報はなるべく正確にかつ客観的に記載することを心掛けています。ただし、僕自身ウィルス学や疫学が専門ではないので、もし誤りがありましたらご指摘ください。

また、本文中における僕個人の見解に関しては吹き出しで書くようにしていますので、これが必ずしも正しいとは限らないことをご了承ください。

ちなみに、ワクチンを打つ/打たないは最終的に個人の判断になると思っています。
本投稿に関してはあくまでも参考程度に読んでいただければと思います。

オーストラリアの新型コロナ感染状況

引用:Johns Hopkins University COVID-19 Data

世界中で新型コロナウィルスの感染が拡大し始めた頃、オーストラリアは一早く国境を封鎖すると共に、自国民(オーストラリア国籍および永住者)の海外渡航を規制し始めました。また、帰国者に対しては厳格な隔離措置を取ってきています。市中感染が発生した場合は、直ちにロックダウンと州境の閉鎖を実施してきていました。

その結果、オーストラリアは現時点で新型コロナの感染拡大を抑えることができていると言えると思います。現に、これまでのオーストラリアの新規感染者数をグラフ(左)で見ると2度の感染爆発(ピーク)が確認できるものの、以降はほぼフラットで、新規感染者数も極わずかであることが見て取れます。
参考までに、日本の新規感染者数のグラフ(右)も掲載しておくが、縦の目盛りはオーストラリアのグラフに比して10倍であることに注意していただきたい(オーストラリアは1目盛り100人に対して、日本は1目盛り1,000人)。これを見るといかにオーストラリアの新規感染者数がいかに少ないかが見て取れます。

(左)オーストラリアの新型コロナ感染者、(右)日本の新型コロナ感染者
引用:Johns Hopkins University CSSE COVID-19 Data

オーストラリアの各州における新規感染者数(市中感染・帰国者感染)のデータもありましたので、載せておきます。

現感染者数市中新規感染者数
(24時間)
帰国者新規感染者数
(24時間)
市中新規感染者数
(過去7日間)
帰国者新規感染者数
(過去7日間)
Australia1244111261
ACT00000
NSW3903019
NT10001
QLD2100216
SA60409
TAS00000
VIC55431014
WA20102
Source: Department of Health, States & Territories Report 16/6/2021

このデータを見る限り、オーストラリアでは市中感染はほとんど発生しておらず、ほとんどの感染者は海外からの帰国者であることが見て取れます。

オーストラリアで接種可能なCOVID-19ワクチン

オーストラリアでは現在Pfizer/BioNTech社製mRNAワクチンとAstraZeneca社製のウィルスベクターワクチンの2種類がCOVID-19ワクチンとして使用されています。
それぞれのワクチンの特徴は下記の通り。

Pfizer/BioNTech社製COVID-19ワクチン

アメリカの大手製薬会社Pfizer社とドイツのバイオベンチャーBioNTech社が共同で開発したCOVID-19ワクチン。

特徴・作用機序

mRNAワクチンという種類で、遺伝情報そのものを使用するワクチンです。

新型コロナウイルスはスパイクたんぱく質を使用して細胞に付着し、さらに細胞内に侵入します。mRNAワクチンでは、このスパイクたんぱく質を作るコロナウィルスの遺伝情報(mRNA)を投与します。投与されたmRNAの情報を元に、細胞内でコロナウィルスのスパイクたんぱく質(抗原)が作られることによって、中和抗体(ウィルスのスパイクたんぱく質に結合し、ウィルスが細胞に感染できないようにする抗体)が作られます。これにより、人は免疫を獲得(本物のコロナウィルスが体内に侵入したときに、中和抗体が細胞内への侵入をブロック)してウィルスに感染しづらい状況になります。

COVID-19 mRNA vaccine design
Journal of Controlled Release 333 (2021)511-520

ちなみにmRNAは体内では数日~1週間程度残るのみで、ヒトの遺伝子に組み込まれることはないので安全性は高いと言われています。

mRNAワクチンのデメリット

mRNAワクチンにおいて最も懸念されるのがアレルギー症状(アナフィラキシー反応)と言われています。

mRNAはDNAと違って非常に不安定であり、酵素によりすぐ分解され壊れてしまいます。これを防ぐために、mRNAは脂質の膜で包み込む形がとられています。この膜を安定的に保つために、ポリエチレングリコール(PEG)と言われる高分子化合物が使用されています。このPEGがアナフラキシー反応を引き起こす可能性があると言われています。

PEGはいろいろな製品に使われているが、医薬品以外では圧倒的に化粧品(乳液)に使われています。このため、特に女性がmRNAワクチン接種後にアナフィラキシー反応を起こしやすいことが懸念されています。

実はmRNAワクチン接種で起こる副反応の主な原因はmRNA(遺伝情報)そのものではなく、安定剤として使われているPEGであるということは意外と知られていないんですよね。

ワクチン接種対象者

オーストラリアではPfizer/BioNTech社製ワクチンは、50歳未満の人に優先的に使用されています。

AstraZeneca社製COVID-19ワクチン

イギリスの大手製薬会社AstraZeneca社がオックスフォード大学と共に開発したCOVID-19ワクチン。

特徴・作用機序

ウイルスベクターワクチンという種類で、チンパンジーのアデノウィルス(二重鎖直鎖状DNAウィルスで風邪を引起す主要病原ウィルス)に新型コロナウィルスのスパイクたんぱく質を作る遺伝子が組み込まれています。

Image from Wikipedia

このアデノウィルスベクター(遺伝子の運び屋)を人に感染させると、細胞の中で組み込まれたスパイクたんぱく質が作らるだけで、アデノウィルスベクター自体は増殖しません(分解される)。その後、免疫応答により中和抗体が作られ、免疫を獲得してウィルスに感染しづらい状況になります。

人の細胞の中でコロナウィルスのスパイクたんぱく質を作るという目的においては、mRNAワクチンもウィルスベクターワクチンも同じですが、両者の違いは細胞内に目的の遺伝子を運ぶ方法になります。

ウィルスベクターワクチンのデメリット

アデノウィルスベクターを使用する上での問題点は、一度使用してしまうと、アデノウィルスに対する免疫ができてしまうことです。要は、アデノウィルスが細胞に入る前に抗体で中和されてしまいます。このため、使用は一度限りになります。
これってどういう事かと言うと、今後新型コロナが季節性インフルエンザのように毎年流行したとしても、同じアデノウィルスベクターは使用できないということです。

【補足】
チンパンジー由来のアデノウィルスを使用しているのは、ヒトのアデノウィルスだと既にほとんどの人が抗体を持っており、ウィルスベクターとして使用しても細胞に入る前に中和されてしまうからです。

ワクチン接種対象者

AstraZeneca社製ワクチンは50歳以上の人に優先的に使用されています。
オーストラリア政府は6月17日にAstraZeneca社製ワクチンの接種後、血栓症発症のリスクが高まる可能性があることから、接種対象者を50歳以上から60歳以上に引き上げることを決定しました。

【参考】日本で接種可能な新型コロナワクチン

日本では現在下記の2種類の新型コロナワクチンが使用されています。

  • Pfizer/BioNtech社製COVID-19のmRNAワクチン
  • Moderna社製COVID-19のmRNAワクチン

どちらもmRNAワクチンであり、Pfizer/BioNtech社製のワクチンはオーストラリアで使用されているのと同じワクチンになります。

JIN
JIN

一部ネットやTwitter等で『コロナワクチン(mRNAワクチン)は危険だ!』『人間の遺伝子が組み換えられる』と言った書き込みがたまに見られています。

確かにコロナワクチンに関しては現在進行形でデータ収集されている最中ですが、個人的にはmRNAワクチンは言うほど危険とは思えないです。と言うのも、mRNAなんてすぐに酵素で分解されてしまうからです。さらに言うと、基本的に細胞内でRNAはDNAに変換できないので、mRNAワクチンがDNAに組み込まれることはまずないと思います。むしろコロナに感染する方が危険だと思っています。

ちなみにmRNAワクチンのアナフィラキシー反応は本当に危険なので、過去に予防接種で症状が出た人は注意しましょう!

オーストラリアでのワクチン接種について

オーストラリアではオーストラリア国民、永住権保有者、およびMedicareカードを持っていない留学生、海外旅行者、移民等 全ての人が無料で新型コロナワクチンを受けられます。

現時点(2021年6月17日)では40歳以上、もしくは優先接種グループ(医療従事者、介護施設職員、既往症もしくは重度の障害のある方、検疫・出入国管理職員の家族、重要業務に従事する者等)に属す者であれば新型コロナワクチンを受けられます。

自分がワクチン接種を受けられるか、また受ける場合の近くの接種会場と予約は下記サイトからチェックできます。

僕が今すぐにワクチンを打たない理由

JIN
JIN

現時点で僕はワクチンを打ち気はありません。それは副反応が怖いとか、治験データが少ないからと言った理由からではないです。

以下に僕が今すぐ新型コロナワクチンを打たない理由を書いておきます。

【理由その1】オーストラリアでは新型コロナ感染が抑えられているから

前段で述べたように、オーストラリアでは新型コロナの感染がかなり抑えられています。僕の住んでいるゴールドコーストに至っては、感染者がほぼゼロです。たまに他州から来た旅行者が新規感染者として出てくるくらいです。

と言うことで、自分が感染する可能性もほぼなければ、自分が他人に感染させる可能性もないと言える状況です。

だから、今すぐに打たなくても問題ないのかなと思っています。

【理由その2】オーストラリアの国境が封鎖されているから

オーストラリアでは、2020年5月35日よりオーストラリア国籍および永住権保有者の海外渡航が規制されています。やむを得ない事情がある場合は、海外渡航が可能であるが、その場合は事前申請が必要です。また、オーストラリアに戻ってくる際には指定施設での14日間の強制的な自己隔離が義務付けられています。
この様に、永住権保有者にとっては国境が封鎖されているに等しい状況です。

また、現時点では渡航規制が解除される正確な時期は発表されていないものの、2021年末までは国境は開かないだろうと言われています。現に、2021年5月9日 Michael McCormack 副首相は、2022年に海外渡航が再開可能になるのではないかと述べています。

では国境封鎖と僕が新型コロナワクチンを今打たないのにはどう関係しているのかと言うと…

それはずばり『ワクチンの効果が持続している間に、国境が開きそうにないから』です。

Pfizer/BioNTechのワクチンは6ヶ月間は効果の高い持続性が確認されているそうですが、1年持続するかはまだわからないらしいです。今急いで打って、国境が開いたころにワクチンの効果が弱まって再度打たないといけないとかになる可能性も無きにしも非ずです。なので、どうせ当面海外(日本)に行けないのに、急いでワクチンを打つ必要はないかなと思っています。

JIN
JIN

この2つの理由から、僕はすぐに新型コロナワクチンを打とうと思っていないです。

ただし、今後ゴールドコーストでも市中感染が広がるようなことがあったり、または国境封鎖が解除される見通しが立つようであれば、僕はすぐにワクチン接種を受けたいと思っています。

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