オーストラリアの飲食業で仕事をしようとした場合、仕事先の選択肢はいろいろあります。
ジャパレス、カフェ、バー、タイレストランなどなど…
その中で、今回はローカルのフィッシュ&チップス店での仕事について紹介したいと思います。
この仕事が自分に合っていそうなのか、アプライする前の判断の一助になればと思います。
フィッシュ&チップスの主な仕事
フィッシュ&チップス店で働くといってもお店にはいろいろなポジションがあります。
代表的なポジションを紹介したいと思います。
魚の加工・処理
オーストラリアで人気のあるフィッシュ&チップス店だと魚屋を兼ね備えている場合が多いです。
(そういう店は魚屋が本業の所が多いのではないでしょうか)
そういった店の場合は、魚の加工・処理(三枚におろしてフィレに加工)を行う専門のスタッフがいたりします。
ただし、この作業には熟練した技術を要するので、カジュアルで雇われているスタッフがやることはほとんどないと思います。
ワーホリだとまず縁のないポジションです。
キッチン
フィッシュ&チップス店で働くことになった場合、かなりの確率で配備させられるのがキッチンではないでしょうか。
キッチンでの業務は、オーダーの入ったメニューを作ることです。
フィッシュ&チップス店なので注文の入るメニューのほとんどがフィッシュ&チップスです。
作業としては、Buttered(バタード)の場合は魚に衣をつけて油に投入、Crumbed(クラムド)の場合は魚にパン粉をつけて油に投入!
やることはこれだけです。とてつもない単調作業です。
ただし、店によっては使用する魚が数種類あるので、これがことをややこしくします。
衣やパン粉をつけて油に投入すると、揚げあがった後は見た目が全て同じになります。
このため、違う魚を同時に揚げる時は、なにをどこに入れたのかを覚えないといけないので、これが大変です。
そしてもう一つキツイことと言えば、大量のフライヤーがあるのでとにかく暑いです。
高温の油を扱っているので、気をつけないと火傷もします。
さらには、揚げカゴがかなり重いので、慣れない内は腱鞘炎になるんではないかと思えます。
フィッシュ&チップス店のキッチンはやることは単純だが、結構ハードな職場です。
販売
客のオーダーを取り、出来上がった商品を渡すのが主な業務になります。
力仕事をあまり必要としないため、女性がこのポジションをやっていることが多いです。
オーストラリアでは時給の安い21歳以下のジュニアワーカーを雇って、このポジションの仕事をやらせているところが多いです。
フィッシュ&チップス店の時給
Fish and Chips で働く場合(加工・処理以外)、仕事は『Fast Food Worker』となり、給与の支払いは『Fast Food Award [MA000003](PDF)』に従って支払われることになります。
各雇用区分の最低時給は下表の通り。
雇用区分 | 平日 | 土曜日 | 日曜日 | 祝日 |
---|---|---|---|---|
フルタイム | $22.33 | $27.91 | $27.91 | $50.24 |
パートタイム | $22.33 | $27.91 | $27.91 | $50.24 |
カジュアル | $27.91 | $33.50 | $33.50 | $55.83 |
まれに最低時給以上の時給をだしているフィッシュ&チップス店もあります。
そういう店は、お金を稼ぐには最高に良いが、かなり忙しくて大変だと思っておいた方がいいと思います。
レストランでのカジュアル雇用の場合の最低時給が$25.41なので、フィッシュ&チップスで働いた方が時給が良いんです!
働くにあたって魚の名前は事前に覚えるべし
ここまで記事を読んで、仕事内容や時給を知ったうえでフィッシュ&チップス店で働いてみたいと思っている方にアドバイスです。
『実際に働く前に魚の英語名は憶えておきましょう!』
オーストラリア非居住者でサーモンとツナ以外に英語で言える魚の名前ってどれくらいありますか?
意外と知らなかったりしないですか?
僕がオーストラリアに来たばかりの頃に知っていた魚の英名は『Salmon』『Tuna』『Shark』『Manta』くらいだったと思います
そんな状態でローカルのフィッシュ&チップス店で働くことになったら、かなり大変です!
想像してみてください。
外国人が鯛、ハマチ、カンパチ、ブリ、サンマ、イワシなどの名前を知らずに日本で寿司屋でバイトをし始めたらどうなるのか。
確実に大将に「こいつ使えねーな!誰だこんなやつ雇ったの!?」って思われます。
魚の英語名を知らずにオーストラリアでフィッシュ&チップス店で働き始めたら、同じことをオーナーに思われます。
なので、働こうと考えている場合は事前に最低限の魚の名前は憶えておきましょう!
- Barramundi(バラマンディ)
- Basa(バサ)
- Hoki(ホキ)
- Snapper(赤鯛)
- Dory(マトウダイ)
- Kingfish(ヒラマサ)
- Flake(ホシザメなどの小型のサメの総称)
オーストラリアの代表的な魚の名前(写真付き)は下記の記事でも確認できます
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魚以外で覚えておくべきメニュー
オーストラリアのフィッシュ&チップス店では、魚とチップス以外のメニューも多々あります。
それらのメニューはオーストラリア人にとっては誰もが知っているものであるが、日本人にはあまり馴染みがないもの(名称)ばかりです。
ここではそんなメニューを紹介したいと思います。
今後フィッシュ&チップス店で働こうと考えているのであれば、これらサイドメニューも事前に覚えておきましょう!
Dagwood Dog
『Dadwood Dog』またの名は『Pluto Pup』。
これは日本で言うところの『アメリカン・ドック』です。
ちなみにアメリカでは『Corn Dog』と言います。
オーストラリアではじめて聞いた時はなんのことなのか全くわかりませんでしたね。
『Dadwood Dog』の名前の由来はダグウッドサンドイッチのDadwoodに、ホットドックのDogから来ています。
『Pluto Pup』の由来はDog(犬)をディズニー風に言い換えて、プルートになったようです。
名称の由来がわかると一発で覚えられます。
Chicko Roll
『Chicko Roll(チコロール)』は日本人に全く馴染みのない食べ物だと思います。
というのは、これがオーストラリア発祥のジャンクフードだからです。
チコロールはビクトリア州在住のボイラー技士であるフランク・マッケンローが開発した食べ物です。彼は当時流行していたチキンロールを片手で食べられる商品を考案し、鶏肉が使われていないにもかかわらず「チキンロール」として販売したのが『チコロール』の名の由来だそうです。
鶏肉が使われていないのにチキンロールとして販売するところあたりに、オーストラリア人のいい加減さが垣間見えますね。
チコロールの中身はキャベツと大麦を中心に、ニンジン、インゲン、牛肉、牛脂、小麦の雑穀、セロリ、タマネギなどです。
Dim Sims
『Dim Sim』はシュウマイのことです。
Dim Sim は中華レストランやジャパレスでも取り扱っているところが多いので、聞き覚えのある人は多いのではないでしょうか。
ちなみに写真は蒸したシュウマイですが、フィッシュ&チップス店で取り扱うDim Simは揚げシュウマイがほとんどです。
Pineapple Fritter
揚げパイナップルのことです。
名称にパイナップルとついているので、これはわかりやすいですね。
最後に…
今回はオーストラリアのフィッシュ&チップス店での仕事について紹介しました。
この記事て紹介したフィッシュ&チップス店はあくまでも専門店もしくは魚屋兼フィッシュ&チップス店になります。
レストランでフィッシュ&チップスを一つのメニューとして提供しているお店だと、仕事内容も時給も今回記事内で紹介した内容とは異なってきますのでご注意ください。
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